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  矢野経済研究所/食品製造・加工受託企業の動向に関する調査を実施
 2020年4月30日

       矢野経済研究所は国内の食品製造・加工を受託する企業を対象として、受託する製品カテゴリとその増減傾向、委託元企業の業種属性、委託元企業が製造・加工委託する背景・傾向、製造・加工委託時に求める仕様などについて、アンケート調査を実施した。調査期間は2020年2〜3月。43社から回答を得た。

 委託先の企業が「なぜ食品製造・加工を委託しているか」その背景(理由)について尋ねたところ、「そもそも工場がないから」が回答率83.7%(36社)と最も高く、続いて「工場はあるが、当該製品の生産設備がないから」が同64.7%(29社)と1、2位を占めた。

 本業が流通小売業等の非食品製造企業などの市場参入や商品展開が活発になっていることや、食品メーカーが従来商品とは異なる新規商品・カテゴリの展開のために委託製造・委託加工を行っていることが考察される。また、「そもそも工場がないから」と回答した36社のうち、21社(58.3%)が食品製造・加工委託が「近年増加傾向」にあると回答しており、非食品製造企業などの商品展開が近年進展していることが伺える。

 その他、第4位で「委託元企業の生産能力が超過(設備面)」は回答率30.2%(13社)、第6位で「委託元企業の生産能力が超過(現場の人手不足)」同20.9%(9社)との回答があり、委託元企業(食品製造業)の生産体制の問題で、食品製造を委託している事例も散見された。

 また、回答件数は少ないものの、「物流コスト削減を目的に生産拠点を分散」は回答率7.0%(3社)や、「災害時のリスクヘッジとして生産拠点を分散」が同4.7%(2社)など、生産体制の一極集中を避ける目的での委託製造・委託加工の事例も確認された。

 さらに、コンタミネーションの回避など生産体制構築に大きな投資を伴う「アレルギー対応」同4.7%(2社)や、「有機JAS認定工場商品のため」なども挙げられた。

 プレスリリースは こちら
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